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Cavour

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イタリア時間というものを経験すると、日本のように時間に追われる毎日はとても馬鹿らしく
思えてくる。もちろん世界中どこへ行こうとも1日は24時間なわけだからイタリアだけ時間が遅れて
進んでる事ではない。しかしながら体感時間は日本と比べようもないくらいゆっくり進んでいる。
今年のサマータイムの開始日時:2016年3月27日(日)2時0分 ということで乾季に入りプラス1時間、時間を進めるのだけれど、夏に向けて徐々に日の入りが21時近くになるのでこうした体感現象が起こるのだろう。
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滞在中、カヴールにある事務所で寝泊まりしてる時の日曜日の午前中は決まってコインランドリーで洗濯日になっている。
敬虔な信者がゾロゾロと教会に向かってる時間帯に洗濯物を担いで歩くというのは巡礼者の気分だが、
カタルシスより洗濯を選ぶ自分はやはり日本人なんだろう。
イタリアのコインランドリー事情で日本との違いといえば全くの無人ではないという事だ。
それはCavourにある2件のコインランドリーに限ってなのかは定かではないが、
安全面なのかとにかくイタリアのコインランドリーは無人ではなく内勤者がいて、両替などの対応をしてくれるは助かっている。
料金は洗濯3ユーロ乾燥4ユーロといったところだ。円換算するとけっこうな割高になっている。
また、2ユーロ足せば洗濯と乾燥をお願いして後日引き取りにいけば畳んで袋に入れてくれてるというサービスを彼らはしている。
大概は店の中やら外で洗濯が終わるまでうろちょろするわけだ。
と、其処に熊の様にでかい浮浪者がやってくる。名前は分からないけどCavour界隈を縄張りにしてる浮浪者だ。
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コインランドリーの3件隣にはカフェの自動販売機があって1杯0.5ユーロでカフェが出てくる。
実は彼と僕は其処の常連組というわけで顔見知りというわけだ。
日本でいうところの同じ釜の飯を食った仲間という意識なのだろうか?
彼は、朝教会から紙袋いっぱいに施しをうけたパンを僕に差し出すのである。
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by takujiotsuka | 2016-02-29 11:10 | Photo Gallery | Trackback | Comments(0)

Repubblica

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地下鉄A線の駅の一つ。駅の前には共和国広場がある。ローマテルミニ駅と隣接してるので、
混み合ってるテルミニ駅を使うよりは、空いているRepubblica駅で乗り降りすることが多い。
周辺にはローマ三越もあって日本人ツーリストの待ち合わせ場所となっている。
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5年前は駅前のエクセドラにマクドナルドが入っていてそこで朝食をとっていた。
そこのマクドナルドの面白いところは外国人がコーヒーを注文すると、アメリカンかイタリアンか必ず聞いてくる。イタリアでコーヒーといえばエスプレッソが主流であり、マクドナルドと言えど例外ではない。作ってるコーヒーメーカーはエスプレッソ用なので、果たしてアメリカンはどうやって作るのか不思議だったが、観察してみると出来あがったイタリアンコーヒーにお湯を足してるだけだった。
しかしながら豆を毎回変えてるせいか、水のせいなのかは不明だがとにかく非常に美味しかった記憶がある。
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レプッブリカ駅からテルミニ駅への一通の道Via della trme di Dioclezianoには古本屋がずらりと並んで
る一角があり退廃的で格好の撮影場所だ。
ただし、移民も住み着いていて怪しい雰囲気を醸し出している。
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ある夏の日、カメラバッグを担いでVia della trme di Dioclezianoをブラついていた。
屋台にあったスイカがうまそうで一つ買ってカメラバッグを下ろして道端でムシャムシャ食べてると、
スーツを着た紳士が手に持ってる地図を指差して僕に語りかけてくる。距離にして2mくらいだったか、
困ってる様子に見えたので地図で教えてやろうと近づいた瞬間、やられてしまった。
2人組の連携プレーにより、僕が一人に近づいた時置いていたカメラバッグからもう一人がカメラを盗んでいったのだ。僅か1,2秒の出来事だがベタな手口に引っかかってしまいました。
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デジカメなら未だしも、今時フィルムカメラなんて一文にもならないだろうにね。
確認してから盗んでくれ給え。
by takujiotsuka | 2016-02-14 21:06 | Photo Gallery | Trackback | Comments(0)

acqua2

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2014年12月のことだった。
ローマ滞在時、この年の冬は事務所に寝泊まりしてたのだけれど、暖房器具は気休めのヒーターくらいで何せ部屋の中は寒い。
その為、就寝時はワインを煽ってダウンを着たまま眠ることが必須となっていた。
また、この年は何やら水回りの故障がやたら多く、トイレの給水タンクに水が溜まらなくなったり、
給湯器が故障してシャワーが使えなくなったり散々だった。
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僕が行った大概のイタリアの街は旧市街と新市街に分かれてて、住人はインフラ整備が整ってる新市街に移り住み、観光客は遺産を見に旧市街へと繰り出すという縮図が出来上がってるが、ローマに関しては街全体が旧市街の為、建物の景観は美しく保たれてはいるが、生活においては配管など老朽化が進み実情は上記のように結構大変だったりする。
その日も翌日の撮影に備え12:00前には就寝したと記憶している。
夢うつつの中、「ドーン」という音が聞こえた。
嗚呼、きっとクリスマス前で浮かれたイタリア人が花火でも上げてるんだろうと思い、ゆっくり眠りについていった。
事務所のマンションを出るとすぐにbarがあり、珍しいいことにカラオケが設置され観光客が歌ってる事が暫しある。そしてマンションの地下は近所のストリップ劇場のトイレと繋がってるらしく深夜遅くまで重低音が鳴り響いてる。
そういう訳で日常的に騒音には慣れてるので、その日も何かの音が鳴ってるくらいだったのだが、何かおかしい。
ふと足がベットからはみ出してた。これで飲みかけのグラスを足で引っ掛けて倒してしまうことがある。
足に水が触れて今回もやってしまったと寝ぼけてたが、様子がおかしい。
洪水だ!と瞬間的に飛び起きた。
先ほどから聞こえる「シャー」という音が現実味を帯びてくる。
床上浸水20cmというところか?停電になって全く目視出来ない。
明かりが欲しい!水没してるi phoneを引っ張り出した。
携帯の明かりを頼りに隣の浴室を慌てて覗いてみる。原因はシャワーの給湯器が見事に壁から剥がれ落ち、配管から勢い良く水が噴出してる。
こんな状況何かの映画で見たなぁって頭の片隅で過ぎったが、題名を思い出してる場合ではなかった。
i phoneの電池残量は残り僅かだったが、電話でなんとか助けを呼んだ。到着まで1時間。
噴出してる水をなんとかしなければ、と同時に玄関を開けて大声で叫んだが誰も気づいてくれない。
捥げたホースを利用してなんとか風呂桶に水を流すことができたのは良いおもいつきだった。
風呂桶にみるみる水が溜まっていくがそこから溢れ出ることはなかったからだ。
徐々に冷静さを取り戻す事は出来たが、水との格闘で憔悴しきってたのだろうか、ホースを持つ手に力が入らない。
やっと助けが来て元栓を止めることができたのは午前2時を過ぎていたと思う。
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やはりイタリアってのは石の文化である訳で1週間もすると多少臭いは残るが、
何もなかったように乾いていたのは驚きだった。
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床に置いていたCANON70mm~200mmは水没してご臨終を迎えましたが、
Domkeに入れてた機材は無事でした。
by takujiotsuka | 2016-02-07 14:46 | Photo Gallery | Trackback | Comments(0)

acqua

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古代ローマ帝国時代において、都市国家に溢れかえる豊富な水が繁栄の象徴とされていた。
現代においてもその名残がみうけられて、ローマ市内には沢山の噴水、無料の水飲み場が点在し、
その数は誰も正確に把握できていないということだ。
そしてローマにはイタリアで三番目に長い川テヴェレ川が流れている。
テヴェレ川を境に西側にある昔ながらの歴史が残る下町がトラステヴェレ地区だ。
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そのトラステヴェレ地区に数ヶ月滞在したときのことだった。
その日の朝は春らしく陽気な天気だったと記憶している。とはいってもイタリアで春という季節自体
認識されてるのか疑問なので、ここでいう春はいつも東京で迎えてる、あくびが出るくらい穏やかな日ということにしておこう。
午前7:00借りてるマンションを出て、待ち合わせ場所のキオスクまで行く。
トラステヴェレからテルミニ駅までは、バスとトラムを乗り継いで行くしかないのだが、
ATACのストライキと重なったようで、その日は車で迎えに来てもらうことになっていた。
しかしさすがイタリア人、待てど暮らせど来る気配がない。
よく見るとキオスクの横にはナゾーネ”(Nasone)と呼ばれる小さな水飲み場があった。
通りががりの通行人が屈んではナゾーネから噴出してる水を飲んでいるので、
生水は飲まないと決めてはいたが一口位は大丈夫と思い、飲んでみた。
そうこうしてる内にやっと迎えの車が到着し、テルミニ駅へとむかうことができた。

予約してたナポリ行きのユーロスターに乗り込み発車まで待ってると、何やら急激に悪寒がしてきた。
ナポリ到着間際には悪寒を通りこして、遂には持ってきた薄手のダウンでは役に立たないくらいガクガク震え始めていた。
水上ジェットに乗り換えアマルフィーに到着。陸地に上がった瞬間からまともに歩くことさえままならない。
その後の足取りは記憶がなく、気絶したようにホテルで寝込んでしまったようだ。
朦朧とした意識の中で覚えてるのは、窓から見える光を浴びて真っ青に美しく輝くティレニア海。
そして、対照的にテレビから映し出される家すら丸ごと飲み込んでる反乱した川。
それが果たして川と呼ばれていたものなのかさえ判別出来ないような全てを飲み込んでいく悪魔のような濁流の映像。

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自分とは無縁な国の出来事ではあるが、、僕身体がその濁流に飲み込まれ手足の関節がもぎ取られたような錯覚と夢に陥っていた。
3日後、なんとか熱も下がり意識もしっかりしたときに聞かされたのが、
自分とは無縁な国ではなく、日本の国で起きた出来事だと始めて知らされた。
それが僕の2011年3月11日の出来事だった
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by takujiotsuka | 2016-02-01 16:01 | Photo Gallery | Trackback | Comments(0)