不思議の国の住人たち

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客観的な<もの>
「ストレート」な写真 一鮮鋭性と正面性、そして中心性に特徴づけられる。
<それ>は、しばしもっとも非創造的でアートレスなイメージだとみなされてきた。
写真それ自体が注意を引かないために、そこに写された対象の代わりを務めることになるからだ。
1920年代から1930年代にかけて、ドイツに出現したノイエ ザッハリッヒカイト(新即物主義)は、
そうした写真こそ産業の精神に同調するものだと考えた。シェルレアリストたちは、ウジェーヌ・アジェの人影のないストリート写真に、人の心に入り込むような直接性を見出した。そして、ロランバルトはその著書「明るい部屋」のなかでストレートなポートレート写真がもっとも深く感動的なイメージである、
なぜならば、そうした写真は見る者にその被写体へのまっすぐなアクセスを許すからだ   と書いている。
アーティストたちがストレート写真に目を向けるようになったのは、アートがモダニズム絵画と結びついた表現主義を脱ぎ捨てようとしていた時代と重なる。
それは、大量生産された<もの>を使った実用的なイメージだった。
そこではイメージとその対象との表象と現実の境界があいまいにされていた。対象が彫刻でもよかったし、反復するだけでも、ただ単に記録するだけでもよかった。
ストレートなイメージが持つアンビヴァレンスは、それをアートにおける写真のもっとも有力な形態へと押し上げたのだ。
※原本は手元にありませんが、作品作りの際参考にしてた文章から抜粋しました。
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アンビヴァレンスがもつ反応、事柄が「不思議の国の住人たち」へとつながっていったのか?
というと中、長期的に作品を制作していく過程ではセルフイメージ一つとっても変化が起こりうるものです。
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Assisi
この町出身の聖フランシスコの伝説に導かれ、病床にいる母のため祈りを捧げようと訪れた。
後日、奇跡的に回復した母にイタリアで撮った数十枚プリントした写真を見せる機会があったのだが、
というか一番に見てもらいたかったのだ。
特に説明をしたわけではないが、「一枚選ぶとしたら」という問いに母は「これ」と
このAssisiの写真を躊躇なく選んだ。
永遠と無常が織りなす不思議の世界がこの写真に見出されたのだ。
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by takujiotsuka | 2016-01-17 10:24 | Photo Gallery | Trackback | Comments(0)